歌手・森進一さんがの歌、「襟裳岬」あまりにも有名ですが、
襟裳岬という地域のイメージを歌った曲でもあります。
では、この曲から襟裳岬はどのようなところだと想像できるでしょうか。
①襟裳には何もない
歌詞の「えりもの春は、何もない春です」。このことからわかるように、何もないところというイメージが湧きます。
②寒い
歌詞に「北の街」「暖炉」「暖まってゆきなよ」「寒い友達」というキーワードがでできます。ここから 襟裳は日本の北の方にあり、とても寒いところというイメージが読み取れます。
③長い冬と短い夏
「通り過ぎた夏のにおい 想い出してなつかしいね」 この歌詞から、夏は一瞬のようにはかなく過ぎて、長い冬が待っている。そのようにイメージできます。
では、実際の襟裳岬はどういうところなのでしょうか。
襟裳岬は北海道のえりも町にあります。
日高山脈の南端に位置し、沖合まで岩礁が続いています。また岬の周囲は断崖絶壁になっています。
で、実際に襟裳岬には、何もないのかというと、あります。
売店・食堂や旅館、「風の館」という観光施設もあります。
では、なぜ襟裳岬は何もないという歌詞ができたのでしょうか。
ここからは私の分析ですが、襟裳岬には森林がなく、強風で、沖合には大きな岩礁がはてしなく続いている。
そのような景色から襟裳岬には何もないというイメージが生まれたのではないでしょうか。
実は襟裳岬にはもともと森林がありましたが、
明治時代以降入植者が入ってくると、岬の森林の伐採が始まりました。
そして岬特有の強風により、地表の土の養分がなくなり、だた赤い土が広がるだけの「えりも砂漠」と呼ばれる荒れ果てた地域が生まれました。
戦後、行政と漁師により「えりも緑化事業」が行われ、「えりも砂漠」は「えりも草原」に変わりました。
将来、襟裳岬が緑の岬になることを期待しています。
参考資料:襟裳岬-wikipedia、「北海道に砂漠があった?『えりも砂漠』って何?」-北海道ファンマガジン、襟裳岬-うたまっぷ.com
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