皆さんは「磯村建設」という会社のCMをご存知ですか?
軽快なBGM、ナレーションとは裏腹に、ものすごい内容のCMでした。
「電話!343-4911!磯村建設~♪」
そのCM内容がこちら。
「広ーい庭の土地付き一戸建て分譲住宅
柏田ニュータウン
池袋より直通90分、東武東上線男衾駅から徒歩18分」
「桜沢ニュータウン
池袋から90分、東武東上線鉢形駅より徒歩15分
長期住宅ローンで家賃並みのお支払」
「広ーい庭の土地付一戸建て住宅 ひばりヶおか
池袋より直通90分、東武東上線男衾駅から徒歩18分」
「土地付一戸建て住宅 めじろ台
池袋から90分、東武東上線鉢形駅より徒歩15分」
池袋から90分―何もないところにつくられた住宅地
まずすごいのが、池袋から90分かかるということさらっと言っているところ。
このCMがやっていたのは1979年らしいのですが、当時としては「夢のマイホーム」を郊外に求めるのが当たり前で、長時間通勤も当たり前だったらしいですが、池袋から90分って…いくらなんでも遠すぎる。
しかも最寄り駅までが池袋から90分ということで、家まではさらに徒歩18分もかかる。
ざっと計算して108分。1時間と48分もかかるんですから、通勤片道1時間48分、まさに通勤地獄。
しかも、それが一生続くわけですからね。恐ろしい住宅地だ。
ちなみに、最寄駅から住宅地までは商店はおろか街灯すらなかったそうです。
あのニュータウンかと見間違う名前
また、住宅地の名前も「ひばりヶおか」「めじろ台」となっていますが、
西武池袋線沿線のニュータウン「ひばりが丘」と京王線沿線の「めじろ台」を完全にパクっています。
当時としてはどちらも有名な住宅地でしたので、パクったんでしょうね。
ちなみに、wikipediaによると、磯村建設は1985年に破産宣告を受けたそうです。
コメント
「磯村建設」でググッて、ここにたどり着きました。磯村建設のCMが放映されていた頃、小学校高学年でした。電話番号は今でも脳裏に焼き付いています。磯村建設にいたずら電話をする同級生もいました。
駅から徒歩18分といっても、男の早足で一度も信号待ちがなくてであって、実際は30分くらいであって、とても歩いて駅まで行く距離ではなかったのかもしれませんね。
実際、現地見てみれば分かると思いますが、ほんとに凄いです。特に後期に売り出した磯村ブランドネーム「ひばりがおか」は虫食いのように小規模に分散して家を建てていますが、どこも駅まで徒歩18分は男の足でもきついでしょう。それも街灯もない狭い農道が主です。「ひばりがおか」が分譲された頃には寄居~池袋直通列車は完全廃止されました。たまに空き家が売りにだされてます。250万円~400万円程度。
30年以上経って、あの場所で高すぎる。2016年現在、汲取り式トイレも多数存在します。ほんとに凄い昭和の遺産です。
桃山さん、コメントありがとうございます。
リズミカルなあのCMは、覚えやすいですよね。
なるほど、実際は歩いてもっとかかったんですね。仕事で疲れて帰ってきて、徒歩30分は辛すぎです。
キリコさん、コメントありがとうございます。
この時代にまだ空き家が売り出されているとは、驚きです。
30年たってもまだ残っているんですね。情報ありがとうございます。
ほとんど詐欺。倒産するのも当たり前でしょう。ちなみに倒産した当時、ローン完済していても抵当権が銀行にあったため、被害者が相当な数いたようですね。テレビや新聞をにぎわしていたのを思い出しました。
先ほどツーリング立ち寄りで、男衾駅で休憩しました。男衾小学校の裏手から関越自動車道までの畑の中を走りましたが、細かく区画整理をされた一戸建てが集合して建っていました。45年も前は、過疎地域だったのでは?現在はホンダの工場があったり、大手スーパーが出店していますので、あの頃に比べて人口は増えているとは思いますが。地元で完結してしまうのなら、アリかと思いますが…
花園インターチェンジも渋滞のネックになるし交通量も多いので生活は大変かも。
らーもさん、コメントありがとうございます。過疎地域のイメージがありましたが、最近は戸建てがたくさん建っているのですね!たしかに、地元で完結するなら住みやすい場所かもしれませんね。最近テレワークなど増えていますので、郊外地域に引っ越してくる人も多いかも。今磯村建設があったら、注目されていたかもしれません。
返信コメントありがとうございました。スレ主様は地理学の専攻なんですね。私は中学校で社会科を教えています。地理が分かっていないと歴史も分からず、公民にも繋がりません。磯村建設もデベロッパーとして、街の開発を手掛ければ大きな会社になったと思います。50年を見通すことができていれば…あのCMがもったいないですね。