なぜ超離れた北海道と沖縄で同じ「手袋をはく」と言うのか 〜方言周圏論〜

北海道では「手袋をはく」

北海道のテレビ局「札幌テレビ放送」で放送されている夕方の人気情報番組「どさんこワイド179」。

そのなかのコーナーで取り上げれたのは、「なぜ道民は『手袋をはく』というのか」というもの。

標準語では「手袋をはめる」と言うが、道民は「手袋をはく」と言うとのこと。

この珍しい呼び方に注目し、なぜ「手袋をはく」というのか、その原因を番組が調査しました。

なんと北海道以外でも…

すると、北海道独自の呼び方と思われた「手袋をはく」は、香川県でも使用されていることがわかりました。

このことから、香川県から北海道への入植者が多かったのが「手袋をはく」が北海道で使われてる原因ではないかとされました。

しかし、番組がさらに調査を続けると、北海道から遠く離れた沖縄でも同じ言い方をする事が判明。しかも、沖縄の半分以上の自治体で手袋を「はく」という、または聞いたことがあるという結果に。さらに、「洋服をはく」「帽子をはく」「メガネをはく」と表現する地域もあるとのことでした。

そして番組は最終的に、このような現象は方言周圏論が原因していると結論づけました。

方言周圏論とは

方言周圏論とは、日本語は京都を中心に同心円状に伝わり、京都に近いほど新しい言葉、外側に行くほど古い言葉が残るという理論。民俗学者の柳田國男が提唱したものです。

今回の番組の調査では、北の端の北海道と、南の端の沖縄とで同じ「手袋をはく」という言葉遣いをしており、京都から遠いほど古い言葉が残るという方言周圏論を証明した形となりました。

普通に考えれば、近い地域ほど同じ言い方、方言を使っていると思いがちですが、北海道と沖縄、離れた地域であるほど同じ言い方をしてる。とても興味深いですね。

「アホとバカ」の分布

方言周圏論に関していえば、大阪のテレビ局「朝日放送」の「探偵ナイトスクープ」というバラエティ番組において、「アホとバカの境界を探る企画」が有名です。

番組では全国各地の教育委員会への大規模なアンケート調査、全国各地での現地調査を行い、「アホ・バカ」の分布を調査。

その結果、京都を中心とした同心円状に離れた同じ距離の地方で、同じ方言を使用していることが判明し、柳田國男の方言周圏論を「アホ・バカ」の分布で証明した貴重な結果となりました。

まとめ

このように、一見当たり前と思っていること、あるいは調べるのもバカバカしいと思っていることでも、しっかりと真面目に調査すれば、大きな発見につながることがあります。

テレビ局はどんな些細なこと、バカバカしいことでも真面目に調査してくれます。テレビ局が方言周圏論を証明したことも、そのような背景があると思います。また、組織力・取材力のあるテレビ局は各地方の方言や民俗・地域性を調査しまとめるということが得意分野とも言えます。

テレビ局といったマスメディアの力を利用すれば、民俗学的な新たな発見がさらに見つかるかもしれないですね。

いや〜それにしても方言っておもしろい。

参考URL

「柳田國男の方言周圏論-wikipedia」 

STV「どさんこワイド179-福永探偵社〜追跡!北海道で「手袋をはく」の謎〜」

※記事内の画像は全て上記サイトから引用

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