FIFA W杯 公式テレビオープニングからロシアの地理を読み解く!

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盛り上がってますねW杯

現在開催中のFIFAワールドカップ。

盛り上がってますね〜、みなさんも見てますか?

いよいよ決勝トーナメントも始まり、アルゼンチンやポルトガルといった有名選手のいる強豪国が破れるという波乱の展開。

日本代表も7月3日の午前3時からベルギー代表と戦います。

勝てばベスト16という大一番となっております。

気になる映像がいつも流れる

そんな中、みなさんテレビで試合を見ていると思いますが、

試合の中継が始まる前、または終わった後、CMに行く前などに、

必ずといっていいほど以下の映像が流れます。

※このブログではうまく再生されないので、「youtubeで見る」のリンクをクリックしてyoutubeへ飛んでいただければと思います。

調べてみると、どうやらFIFAワールドカップの公式テレビオープニングとのこと。

ワールドカップの試合中継の権利はFIFA(国際サッカー連盟)が持っていますから、

それを明確にするために、世界各国のテレビ局に、試合中継が始まる前、終わった後などは、

必ず公式テレビオープニングを流せよ、と指示しているのでしょう。

試合が始まる前になんとなしに、このオープニングを見ていたのですが、

地理オタクとしては、ロシア、そしてモスクワの地理がとてもよく表現されいるなと思い、

いつも注目してこのオープニングを見ています。

ということで今回は、地理オタクがこの公式テレビオープニングを解説します。

テレビオープニングからロシアの地理を読み解く!

サンクトペテルブルクの宮殿橋

まず、サッカーの試合をみんなしていますね。

そして、選手が蹴ったボールが、海側へ飛んでいき、それに伴い、橋の橋げたが上がります。

この跳ね橋。おそらくサンクトペテルブルクにある王宮の橋(宮殿橋)ではないかと思います。

↓サンクトペテルブルクにある王宮の橋(宮殿橋)
以下、画像は、ロシア旅行の専門店 ロシア・エクスプレスホームページより引用
https://www.russia-ex.com/blog/item/5382.html

サンクトペテルブルクは人口約500万人、日本の福岡県と同じ人口です。

とにかく巨大都市で、モスクワに次ぐ大都市と言えます。

このサンクトペテルブルクでもワールドカップの試合が行われています。

日本代表キャンプ地「カザン」のドラゴン

以下、画像の火を吹いているこのドラゴンですが、

ワールドカップの試合が行われるカザンという街のシンボル「ユラン」と思われます。

カザンはタタールスタン共和国の首都であり、

モスクワから東に800kmに位置します。

人口は約110万人。

日本の仙台市と同じ人口です。

ちなみに、ロシアは連邦国家なので、国内に共和国はたくさんあります。

そしてこの「ユラン」はもともとカザン・ハン国の国旗の1つに採用されて以降、脈々と受け継がれ、

1991年のソ連崩壊後、民族意識の高揚により、「ユラン」が復活、

カザンには「ユラン」が描かれたたくさんの絵や銅像があるそうです。

↓カザンの街にある「ユラン」の像 wikipediaより引用

↓モスクワの紋章にも入ってます wikipediaより引用

ロシアといえば宇宙開発

次に出てくるのが、ロケット。

ロシアといえばロケット開発、宇宙開発ですよね。

旧ソ連のガガーリンが宇宙飛行士ガガーリンが世界初の有人宇宙飛行に成功して以来、

アメリカと共に世界の宇宙開発をリードしてきました。

現在は、カザフスタン共和国(旧ソ連領)にあるバイコヌール宇宙基地でロケットの打ち上げを行なっています。

↓バイコヌール宇宙基地から打ち上げられるソユーズ wikipediaより引用

超巨大ヴォルゴグラードの「母なる祖国像」

以下の画像の左側にある像。

これはロシアのヴォルゴグラード(旧スターリングラード)にある 「母なる祖国像」かと思われます。

↓ヴォルゴグラードにそびえ立つ「母なる祖国像」wikipediaより引用。

ヴォルゴグラードも試合が行われる都市です。

この像はママエフの丘という場所にあり、第二次世界大戦のスターリングラードの攻防戦に勝利した記念として建てられた巨像です。

高さはなんと85m。

二十数階立てのビルに匹敵する高さです。

1967年の建設当時は世界一高い像だったそうです。

ちなみに茨城にある牛久大仏は1992年に完成、高さ120mなので、

「母なる祖国像」よりもっと巨大です。

おそるべし牛久大仏。

ロシアといえば「火の鳥」

火の鳥がサッカーボールを持って出てきますが、

なぜ火の鳥かというと、

ロシア出身の作曲家ストラヴィンスキーが作曲したバレエ「火の鳥」からきていると思います。

この馬の像は、モスクワの赤の広場付近にあるアレクサンドロフスキー公園にある像と思われます。

世界一長いシベリア鉄道

次に出てきたのは列車。

これは、もちろんシベリア鉄道ですよね。

シベリア鉄道はロシアの首都モスクワからロシアの東端ウラジオストクまでを結ぶ全長9000km以上の世界一長い鉄道です。

広大な国土でありながら悪路が多いロシアでは鉄道が重要であり、

シベリア鉄道ができたことにより、首都モスクワとシベリア極東が結ばれ、ロシア全体の発展に貢献しました。

クレムリンと赤の広場

かわいい聖ワシリイ大聖堂

目の前に大きく現れたのは、ロシア独特の教会・聖堂です。

これに似たものが、モスクワ赤の広場にある聖ワシリイ大聖堂。

↓聖ワシリイ大聖堂 wikipediaより引用。

ロシアの聖堂の中でもっとも美しいと言われ、世界遺産にもなっています。

色鮮やかで可愛らしいドーム型の屋根が特徴的で、

ロシア建築を象徴する建物といえます。

有名な時計台スパスカヤ塔

次に現れたのはスパスカヤ塔です。

この塔はモスクワのクレムリンと赤の広場を結ぶ塔で、

時計台としての役割も持っています。

↓スパスカヤ塔 wikipediaより引用。

クレムリンの周りには多くの塔があるのですが、

その中でも一番格式の高い塔と言われています。

塔の先端には、ウラル山脈で採掘されたルビーで作られた直径3メートルの赤い星が輝いています。

ワールドカップ出場国の国旗もあるよ

今まで、ダイヤモンドみたいなものの中で、

今までのワールドカップの名場面が映されていましたが、

よく見ると、クレムリンの城壁の中にあるんですね。

ちなみに、そのダイヤモンドみたいなものの周りには、

ワールドカップ出場国の国旗が並んでいます。

日本国旗も見ることができます。みなさんぜひ探してみては?

まとめ

たった数秒のオープニング映像ですが、ロシアの地理や名所・文化がぎゅっと凝縮された映像となっています。

このように映像作品から地理を読み解くというのはとてもおもしろいので、

みなさんもぜひやってみてください。

オリンピックのオープニング映像とかも面白そう。

そして、日本代表も頑張って欲しいです。目指せベスト8。頑張れニッポン!

参考URL

ロシア旅行の専門店 ロシア・エクスプレスホームページ

サンクトペテルブルクの橋。
バルト海に面し、93本の川と運河が複雑に注ぎ込むサンクトペテルブルクには多くの橋がかかっています。342本の橋もサンクトペテルブルクの特徴です。342本の橋の中、21本が跳開橋です。その中でも「王宮の橋」と呼ばれるものは面白いも.. ロシア...

wikipedia「ユラン」

wikipedia「バイコヌール宇宙基地」
ブログ おそロシ庵「大迫力!ボルゴグラードにそびえ立つ巨大な「母なる祖国像」」

大迫力!ボルゴグラードにそびえ立つ巨大な「母なる祖国像」
ボルゴグラード(旧スターリングラード)の

wikipedia「火の鳥」

4travel.jp 「アレクサンドロフスキー公園」

301 Moved Permanently

/europe/russia/moscow/kankospot/10424867/

wikipedia「シベリア鉄道」

wikipedia「聖ワシリイ大聖堂」

wikipedia「スパスカヤ塔」

Youtube 2018 FIFA World Cup Russia™ – OFFICIAL TV Opening (EXCLUSIVE)
”https://www.youtube.com/watch?v=0B_Lu-Im408”

→ブログ内のオープニング映像の画像は全てここより引用

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この記事を書いた人
細田貴洋【地理・地図ライター】

ほそだたかひろ

地理・地図に詳しい【地理・地図ライター】

駒澤大学地理学科卒(都市地理学)、学士(地理学)

国内旅行業務取扱管理者

テレビラジオ、アートといったカルチャーにも詳しい

■書籍執筆
「東大生に挑戦!47都道府県なぞ解き&学習BOOK」(主婦と生活社)

■メディア出演
・スマホRPG「三國志真戦」公式YouTube生配信
・FM NACK5『THE SEITARO★RADIO SHOW「1700」』出演
・LuckyFM茨城放送「HAPPYパンチ!」出演

■Webメディアで地理系記事を多数執筆→詳しくはプロフィールページをどうぞ

Webデザイナーもやってます。

ペンネーム「モリオカケンジ」

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